内視鏡 endoscope
~当院では内視鏡を用いた検査・治療を行っています~
より良い治療を目指して、当院では各種内視鏡を用いた検査、治療を行なっています。
通常は評価が困難な消化管内、気管/気管支内、耳道内、尿道内などを検査することが可能です。
また様々な治療にも利用しており、異物の除去、ポリープの除去、耳道ディープクリーンニング、関節内の異常軟骨の除去など従来の治療より効果的であり、ペットの体への負担が少ないことが特徴です。
呼吸器の内視鏡
細く柔らかい内視鏡を使用し鼻腔から気管支まで検査ができます。血液検査、レントゲン検査、CT検査などと異なり、内部の詳細な様子を評価でき、細胞や組織、細菌の検査サンプルを採取することが可能です。また呼吸器の動きの様子も詳しく観察できることから、呼吸困難を示す喉頭の病気や気管/気管支の病気の診断に大変有効です。
消化器の内視鏡
消化器の内視鏡は上部消化器として食道 胃 十二指腸、下部消化器として直腸 結腸 盲腸 回腸の遠位を検査することができます。慢性の下痢、嘔吐などの胃腸症状が見られる場合や低蛋白血症、原因がはっきりしない体重減少などが見られる場合に検査がすすめられます。
また食道内や胃内の異物摘出や食道狭窄の治療、様々な病気治療中の栄養管理のための食道チューブ、胃チューブ設置で用いられます。
関節鏡
ペットたちの関節はとても小さく、 時にレントゲンやCT検査でも詳しい評価が困難になります。当院では関節鏡を併用した手術を行なっており、これにより従来の手術よりも関節内の詳細な観察が可能になり、より正確で負担度の少ない治療が可能になりました。
写真は前肢の痛みが持続した成長期の小型犬にみられた肘関節内の病変ですが、 CT検査では異常を見つけることができませんでした。 関節鏡による検査で極めて小さな軟骨病変が見つかり、手術により良好に回復しました。
尿道、膀胱の内視鏡
膀胱内の腫瘍やポリープの検査、小さな結石の除去に使用します。 また尿が出しにくいなどの症状がみられる尿道内病変の検査も行います。
検査は外尿道口から細く柔らかいスコープを入れていくため、 切開などの必要がないことも大きな利点です。
オトスコープ(耳道内視鏡)
耳の検査や治療に使用する内視鏡です。 耳道内を詳細に観察することができるため、一般的な耳鏡では困難であった鼓膜周辺の異常の診断や治療に大きな効果を発揮します。
耳のトラブルは慢性化すると内科治療では改善が難しくなることが多いため、 原因の確認と良好な耳道環境の維持が大切です。
良くならない耳のトラブルについてお気軽にご相談ください。